あくびクラブ

気の向くまま出来事や思ったことを記録します。

あくびクラブ 書道部 蘭亭序2

引き続き、王羲之『蘭亭の序』の臨書*1を中心に練習しています。

この『蘭亭の序』ですが、複製しか現存していません。真蹟*2は唐の太宗が死去の際、陵墓に副葬されたが、その後、盗掘され、行方不明になっているとのことです。

複製は何本かありまして、高校の教科書などで一般によく見るのは「神龍半印本(しんりゅうはんいんぼん)」と言われるものです。見た感じが華やかで優美なのですが、実際に臨書しようとすると、なかなかの曲者です。

私見ですが、バランスが崩れそうで保たれている、もう少し言うと、書き損なったかと思ったところから最終的にバランスが取れて見えるように書き納めてある、というように感じます(失礼!)。

なので、ワタクシのようなシロウトには難しいのでしょう。というか、そもそも書聖・王羲之にかなうわけありません。

と、言い訳をしておいて、今日練習したのは、「永和九年歳在」の続きで「癸丑暮春之初」です。通して読むと、「永和九年、歳(とし)は癸丑(きちゅう)に在り。暮春(ぼしゅん)*3の初め」となります。

意味は、「永和九年、癸丑*4の歳、三月の初め」かと思われます。

永和九年は西暦で言うと353年です。今から1600年以上も昔の書と向かい合えるって、すごいことかもしれませんね。

*1:古典などの優れた筆跡を手本として書くこと。『書道Ⅰ』東京書籍。

*2:本当にその人が書いたもの。

*3:我が国、萬葉集にも用例が見られます。例えば、3967番歌の序文。

*4:きちゅう:十干と十二支とを組み合わせた第五〇番目。みずのとうし。